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太閤のレガリア【信長、秀吉、家康のお父さんの時代の話】 [木下弥右衛門]

またもや少し間が開いての更新です。失礼しました。。。

最近ではこの小説が一番かな?
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川村隆一朗氏の「太閤のレガリア」です。

この小説は豊臣秀吉が小田原征伐の帰路に生まれ故郷の尾張中村に立ち寄り、自身の出生の秘密を知るというのが目的の小説(最近よくある真実モノ)なんですが、その部分は正直大して面白くありません。

ポイントは、秀吉のお父さんの弥右衛門が織田家の鉄砲足軽であったという説を引用して、織田信長のお父さんである信秀の一部隊として松平家、今川義元と戦った安城の戦いと小豆坂の戦いを書いているところです。弥右衛門を使ってまだ兵農分離をしていない時代の農兵のリアルさが描かれている点と実際の戦いの内容以外の信秀の心理戦としての要素が強く、そこが面白いと思います。
ですので、信秀が主人公の小説でもよかったのではとも。。


さて、皆さん気になることありません?


安城の戦いは1540年、種子島に鉄砲が伝来したので1543年。なぜ織田家で鉄砲伝来の3年前に弥右衛門
は鉄砲を持っていたのか。。。

興味のある方、読んでみてくださいね♪

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戦国ニュース【「大関ヶ原展」最終日に駆け込む!】 [その他]

「1か月半もやってるし、そのうちいけばいっか」
と思いながら1か月半。。結局最終日に行ってきました!
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ん?右上になんか書いてるぞ??
DSCN2974.JPG

あちゃ。。

そうだよな~、最終日だし、最近「刀女子」とかいう新たな女子も出てきているらしいし。。
チケット買うのに10分、それから並んで30分で無事に観覧することができました。

それにしても老若男女、お父さんと来ている歴史好き小学生(昔の俺か)から歴女っぽい女子集団、カップル(男性がいろいろ説明しているけど彼女はイマイチ興味がない感じ)、アニメキャラみたいな女の子、とりあえず来てみた中高年まで大混雑でした。

こういう展示会のいいところは、日本各地に散らばっている文化財が一堂に会してみられるところ。山形にいかなきゃ見られない「直江状」や長野に行かなきゃ見られない真田昌幸の甲冑、黒田長政の肖像画は福岡だしとそれらのもの同じ場所で見ることができたのは大変に価値がありました。

個人的によかったものは、、、
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本多忠勝の甲冑。これって肖像画と全く同じもの。
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忠勝関連では名槍「蜻蛉切」もありました。

あとは、家康の馬印「金扇馬標」。
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これめちゃくちゃでかい。半径(?)が大人の背丈をはるかに超えている。これなら戦場で確認できるでしょう。

あとはよくみるんだけど、所在がどこかわからない肖像画を見ることができました。

安国寺恵瓊の肖像画は滋賀にあるらしいです。
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長宗我部盛親の肖像画は京都にあるらしいです。
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戦国ものの展覧会には久々に行きましたが、大変有意義な展示会でした。今後は京都、福岡でも開催されるようですので、お近くの方は是非!そして最終日は大変に混みます。。。


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天地雷動【長篠の戦いのキーワードは“玉薬”】 [武田勝頼]

最近注目している歴史作家さんというと、今回ご紹介する「天地雷動」の作者、伊東潤氏であります。
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氏の経歴が面白く、もともとIBMやSAPといった大手IT企業にいたバリバリのビジネスマン出身。私はビジネスマン出身の作家さんは基本的に好きです。経済観点を持った小説が書けるから、同じビジネスマンとしてシンパシーを感じるのかもしれませんね。

で、今回の「天地雷動」。長篠の戦いがテーマの小説です。
長篠の戦いでなぜ勝頼が無謀な突撃をしたかについては以前このブログで解説しております。

歴史街道3月号【長篠の戦いの真実とは?】
http://sengoku-neta.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300935457-1

この小説のキーパースンとなる人物は羽柴秀吉です。秀吉は信長に3千張の鉄砲を揃えるように命じられます。このころの秀吉は長浜城主に命じられ、長浜城の築城をはじめ領国経営に力を入れていたので、本当に命じられたのかは定かではありませんが、十分考えられることです。

鉄砲をどうやって武田との戦いの期限までに揃えるか?ここに秀吉による製造ボトルネックの問題解決があったりしたのですが、この小説が面白いのは「玉薬(鉄砲を発射する火薬)をいかに確保するのか?そして武田家に持たせないようにするか?」というところに焦点が当たっている点です。鉄砲があっても玉と火薬がなくなってしまえばただの棒。。こういう経済観点が入っているのは氏がビジネスマン出身だからかもしれません。

勝頼、信長、家康の政治的思惑に秀吉の経済的要素、さらに宮下帯刀という架空の武田軍の現場の武士を出すことで鉄砲の飛び交う戦場のリアル感を出し、「24」のような緊迫した時間経過で進んでいくのがこの小説の面白いといわれる理由かもしれません。そして小説の最後、長篠の敗退がある人物によって仕組まれていたことが。。

長篠以降の話となる「武田家滅亡」も楽しみです!

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業政駆ける【追悼 火坂雅志氏】 [長野業政]

先月、大変残念なニュースがありました。。

火坂雅志さん死去 58歳、歴史小説「天地人」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27H9V_X20C15A2CZ8000/

このブログでも、

真田三代【真田幸村の叔父さんの話】
http://sengoku-neta.blog.so-net.ne.jp/2012-11-26
墨染の鎧【恵瓊の見立てはえぇ~け~のぅ】
http://sengoku-neta.blog.so-net.ne.jp/2014-11-22

と、火坂氏の小説を取り上げています。氏の作家生活前半の小説はほとんど読んでいないのですが、「天地人」あたりからの主人公の土地の風土やそれが生み出す人柄、人間性を組み合わせた小説づくりによって氏の小説のオリジナリティが出てきたところだっただけに、残念でなりません。
少し前に「利休にたずねよ」の山本兼一氏もなくなっており(お二人ともまだ50代。。)これからまだまだ楽しみ
な作家を失ってしまった歴史小説業界であります。

そんな火坂氏への追悼の意を込めて今回は「業政駆ける」から長野業政を紹介します。
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長野業政(業正の方で知られていますかね?小説では業政なのでこちらを使っていきます)はfuzzyも好きな武将です。堅城箕輪城を本拠に「武田信玄に負けなかった武将」として、西上野を守り切りました。この西上野という地域において業政は決して有力な大名であったわけでなく、小規模の国人衆の盟主というポジションだったんですね。それは業政の人柄や知略のみならず、10人以上いた娘たちを国人達の嫁とすることで血縁関係を深め、西上野の弱小連合軍を結成し武田、北条と戦ったのです。

もう一つ。業政にはある有名な家臣がいました。「剣聖」といわれた上泉伊勢守信綱です。業政の死後、箕輪城が落城すると信綱は降伏します。信玄は自分の家臣にスカウトしましたが、信綱は断り、剣の腕を磨く旅に出ていきました。

業政は次のような遺言を残しました。
「私が死んだ後、一里塚と変わらないような墓を作れ。我が法要は無用。敵の首を墓前に一つでも多く供えよ。敵に降伏してはならない。運が尽きたなら潔く討死せよ。それこそが私への孝養、これに過ぎたるものはない」

業政の後を継いだのはまだ14歳の業盛。一度は信玄を撃退しますが、数年後信玄の猛攻の前に遺言通り降伏せずに箕輪城で自刃しました。19歳の若さでした。。

業盛も若いながらの優秀な武将だったようですが、実は業政には長男(吉業)がいたのですが、川越夜戦の時の傷が元で若死してしまったようです。もし吉業が生きていれば信玄を撃退できたか。。どうでしょう?

冒頭で書いたように“上州気質”と国人衆の団結を組み合わせて展開していきます。業政に世話になりながら敵の信玄の家臣となった真田幸隆、子だくさんの業正と生涯独身の上杉謙信が対比となって描かれているいい小説だと思います。もう新しい小説が読めないのが残念ですね。


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宇喜多の捨て嫁【近年稀に見る秀逸なタイトル】 [宇喜多直家]

ま、本来なら「謙信の軍配者」を紹介する回なのではありますが、、

昨年の直木賞の候補作が発表された時、大変興味深いタイトルを見つけました。
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「宇喜多ってあの宇喜多秀家の宇喜多だよな?で、捨て嫁。。そんな言葉があるかわからないけど、
おそらく直家の話だろうか。。」

残念ながら直木賞の受賞はなりませんでしたが、これが木下昌輝氏のデビュー作とのこと。
というわけで今回は氏の「宇喜多の捨て嫁」をご紹介します♪

で、捨て嫁とは、本文にはこのように書いています。

-------------------------
に捨て石という考えがありもうす。一石を敵に与えて、それ以上の利を得るというもの。あるいは将棋の捨て駒。血のつながった娘を嫁がせ、油断させた上で寝首をかく宇喜多直家様のご手腕は、まさにこの捨て石や捨て駒のごとき考え」

 於葉は、この老人にひるんでいる己を自覚した。

「そう、正室や己の血のつながった娘さえも仕物に利用する。これを言葉にするならば、捨て石ならぬ……」
 安東相馬が仰々しく天井を見て、一拍置いた。

「捨て嫁」
-------------------------

主役は謀略の限りを尽くした悪逆非道の梟雄・宇喜多直家の四女於葉。
於葉が長女、次女、三女そして母親のように直家の謀略で嫁入り先で使い捨てられてしまうのかのお話。

と、思いきや、70ページ超えの時点で終了。

「あらら、この話って短編集の一つだったんだ」
と思い、次の短編を読むと、、

なるほど、この小説はそれぞれ短編集の形をとっていますが、主役は宇喜多直家。その生涯が区切って書かれています。しかも最後まで読むとそれぞれの話が繋がっていて・・・。
このあたりが直木賞の候補となり、オール読物新人賞の受賞者となった実力でしょうか?

斉藤道三や松永久秀なんか目じゃないほどの戦国時代トップクラスのヒドイ奴である直家ですが、読み終わると「悪い奴じゃないかも」って感想になると思います。

家族、家臣を愛し、謀殺や暗殺を行うのは無駄に兵や民を失わないために必要最小限の戦を行うため。事実、この小説には戦のシーンはほとんどでてきません。

戦国時代が好きでない方にもオススメですが、直家の一生を理解した上で読んだほうがより一層楽しめると思います。

木下氏の次回作が面白いものになるのかは、直家のようなキャラクターを見つけられるかにかかってますね!


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